ホテル・温泉旅館予約 > 温泉 > 温泉大辞典 > 温泉大辞典「温泉とは」
日本一、湧出量の多い温泉地は大分県の別府だ。1日あたり13万7040キロリットルが湧き出ていると言われている。2位も大分県の湯布院で、1日6万1,607キロリットルだ。湧出量とは、1分間に源泉から採取できる湯量のこと。また、自然に湧き出る量、掘削した量、ポンプなどで汲み上げている量の全てを合計したものを示している。ちなみに自然湧出量が一番多いのは、群馬県の草津温泉だ。
大分県別府市には、別府温泉以外にも浜脇温泉、亀川温泉など8つの温泉地があり、これらの総称として「別府八湯」と言われている。さらに温泉旅館だけでなく、誰でも利用できる公衆浴場が多いことでも有名だ。
温泉地が日本一多い都道府県は、北海道。環境省のデータによると平成17年度で251となっている。温泉地とは、宿泊施設を備えている温泉場のことをさす。2位は長野県で239、3位は青森県で147と、寒冷地が上位となっている。一方、温泉地の少ない都道府県ベスト3は、1位が沖縄県で4つ、2位が鳥取県で15、3位が埼玉県で17だ。
北海道は現在180の市町村があるが、そのうち165市町村と全体の90%以上が温泉地を保有している。道内の大半の地域の人々が、地元に温泉地を持っていると言えるのだ。また、当然のように登別温泉、ニセコ温泉郷、洞爺湖温泉など有名な温泉地を数多く擁している。
日本最古の温泉といっても様々な説があるが、中でも愛媛県の道後温泉、兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉が日本三古湯として、一般的に紹介される場合が多い。これは、風土記、日本書紀といった書物に、この3つの温泉地が記載されていることが理由だ。道後温泉は、夏目漱石の小説「坊ちゃん」に登場することで有名。また、大ヒット映画「千と千尋の神隠し」のモデルとなったのでは、とも言われている。
有馬温泉は、豊臣秀吉がよく使っていた温泉地として知られている。同時に、泉質を決める9つの代表的な成分のうち、7つ(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉)が含まれている珍しい湯を持っている。白浜温泉は、天智、文武天皇などが訪れたことのある由緒正しい温泉地。海辺に面していることから崎の湯など、海を見ながら入浴できる外湯で知られている。
せっかくの温泉旅行と言うことで、1日に何度か入浴したい。その中でも食後に温泉へ入りたいと思う人は少なくないだろう。しかし、入浴することで血液の循環が良くなると、食べた物を消化中の胃や腸への血液の巡りが悪くなってしまう。また、お湯に浸かることで圧力がかかることから、全身浴は止めた方がよいだろう。少なくとも食後30分から1時間の間隔を空けてから温泉に入るべき。
一方で食事前に入浴する場合は、足湯や半身浴がお薦め。これは全身浴だと、胃や腸に圧力がかかることで食欲が落ちる可能性もあるからだ。なお、温泉は洗い流さないことが基本。肌に付着した温泉の成分は2、3時間ほど効果が持続すると言われている。しかし、肌の弱い人、刺激の強い酸性泉などの場合は、洗い流した方がよいだろう。