温泉大辞典
− 塩化物泉って何? −
成分・泉質について
塩化物泉って何?
塩化物泉って何?
塩化物泉は食塩泉とも呼ばれます。日本の源泉の27%を占め、単純温泉に次いで多い泉質です。
塩化物泉は保温効果の高い温泉として「熱の湯」と呼ばれることもあります。研究により、浴内の塩分濃度が高いほど、からだの深部温度が上昇し、出浴後の保温効果も強いことが明らかにされています。
塩化物泉に入ると、心身をリラックスさせる副交感神経が優位になる傾向があります。また、他の泉質と比較して作用が穏やかであり、湯あたりや副作用なども少なく、また症状が出たとしても軽いとされています。そのため年配の方や病気の回復期の方にも勧められています。
日本の温泉では、鹿塩温泉(長野)、熱塩温泉(福島)、塩原温泉卿(栃木)、塩釜温泉(栃木)、塩田温泉(兵庫)など、塩化物泉の名前の多くに「塩」の字が使われています。
建御名方命(たけみなかたのみこと)が鹿が好んで飲むのを見て発見された、弘法大師が杖を突き立てたところから塩が吹きだしたなど、諸説が残る湯。南アルプス南部の登山口にある。
山間のひなびた風情の温泉地に、素朴な宿が5軒ほど建つ。その名のとおり塩分が強く、熱い湯が特徴だ。古くから子宝の湯として親しまれ、婦人病にも効果があるとされる。
806年に元湯温泉が発見されたのが始まりといわれる塩原温泉は、箒川の清流に沿って泉質や成分の異なる11の温泉が点在。多くの文豪たちにも愛された豊富な温泉は「塩原十一湯」と呼ばれている。
昔採集した岩塩を釜で精製していたところからこの名がついた。塩原温泉郷でも有数の湧出量を誇り、かつては塩原の中心として栄えたが、現在は静かな温泉街だ。
春は桜吹雪が舞い、夏はホタルと今では数少なくなった詩情豊かな景観が楽しめるエリア。塩田温泉、姫路ゆめさき川温泉と、源泉の異なる2軒の宿が建つ。塩田温泉の開湯は300年前の元文時代。
硫酸塩泉は、「傷の湯」「脳卒中の湯」などと呼ばれることもある泉質です。硫酸塩泉は・・・[続きはこちら]