温泉大辞典
- 鉄泉って何? -
成分・泉質について
鉄泉って何?
鉄泉って何?
鉄泉とは、鉄を多く含む泉質です。湧出時は無色透明ですが、空気に触れることで鉄が酸化し、浴槽では特徴的な茶褐色となります。そのため「赤湯」と呼ばれることもあります。
鉄泉の効能としては、一般的な適応症に加えて、貧血に効果がありますが、皮膚からは鉄分は吸収されないため、飲用する必要があります。飲用の際には、衛生状態に注意し、飲用量は多くても200ml位までにしましょう。また、強い殺菌作用があるとされており、外傷や皮膚炎にも効果があるといわれています。また、月経障害などにも効果があるとされ、「子宝の湯」と呼ばれることもあります。
日本では鉄泉はあまり多くはありませんが、有名な温泉地としては、登別温泉(北海道)、鳴子温泉(宮城)、玉川温泉(秋田)、有馬温泉(兵庫)、天草温泉(熊本)などが挙げられます。
全国的にその名を知られる登別は、北海道を代表する温泉地のひとつ。硫黄泉など多種類の泉質に恵まれており、地獄谷では湯煙がもうもうと吹き上がるのを見ることができる。
出羽街道の要路として古くから賑い、東北有数の規模を誇る。白濁した硫黄泉が湯滝となって流れ落ちる、湯量豊富な温泉地だ。JR鳴子温泉駅では内湯めぐりができる「湯めぐりチケット」を発行。
八幡平山頂から秋田県側へ下って、田沢湖へ向かう途中にある東北屈指の名湯。1ヶ所の源泉としては、日本最大の湧出量を誇り、湯治客が多い。
遠く神代にさかのぼるいわれをもち「天下一の霊泉」として名高い湯処。奈良時代に行基が温泉による病気治癒を始め、鎌倉時代には禅僧仁西が現代に引き継がれる12の坊をつくった。
炭鉱跡地に浸透した地下水がミネラルを含み、それを源に湧出するようになった赤褐色の温泉。通称天草鉱泉と呼ばれ、多様な効能をもつと400年前から土地の人々に親しまれている。
酸性度の高い泉質です。酸性泉の多くは硫黄以外に硫酸、塩酸、ホウ酸、明礬(みょうばん)・・・[続きはこちら]