大聖寺川の鶴仙渓に望んで旅館が並び立つ北陸随一の湯処。今から約1300年に僧行基が発見したと伝承され、松尾芭蕉が「山中や菊は手折らじ湯の匂ひ」と詠みたたえた地だ。
開湯1300年の歴史を誇り、江戸時代は加賀藩の藩湯として栄えた由緒ある湯処。明治以降は多くの文人墨客が訪れた。今も加賀百万石の賑わいと湯処の伝統を伝える。
1日に7回、7色に湖水の色が変化するという柴山潟のほとりに広がる湯処。承応2(1653)年、加賀大聖寺藩主として名を馳せた前田利明が鷹狩りの際に発見した温泉と伝わる。
総湯を中心とした風情漂う湯のまち
山代温泉浴殿総湯と山中温泉総湯「菊の湯」。この2つの共同浴場の存在が、両温泉の古い歴史を物語る。開湯はどちらも奈良時代という日本を代表する名湯だ。山代温泉では紅殻格子の湯宿も残り、山中温泉では名勝鶴仙渓に緑が映え、ともに独特の湯の町情緒を漂わせている。