山と海に憩う、伝統の湯の街
新幹線で東京から39分。熱海温泉は、山から湧きだす硫黄温泉と海から湧く塩化物温泉が9割を占める。明治、大正と多くの貴族や文人が逗留する高級別荘地として栄えたが、近年では都心から気軽にいけるカジュアルリゾートに進化中。レトロな温泉街をそぞろ歩くも、ライトアップされたビーチの花火を眺めるもお好み次第だ。
海といで湯と七福神に出会う
日本三大温泉の1つに数えられる伊東は、1年を通して温暖な気候に恵まれ、文人墨客をはじめ多くの人々に愛される温泉保養地として発展してきた。海のレジャーから温泉、美術、文学、名勝地など魅力いっぱい。伊豆高原地区の文化ゾーン探索や伊東七福神にちなんだ霊験あらたかな湯めぐりも興味深い。
太平洋に広がる湯の町に憩う
白い砂浜と透き通る海。パームツリーにハイビスカスとまるで南国のリゾートのような東伊豆。海水浴、サーフィンとマリンスポーツも盛んで、新鮮な海の幸が旅を彩る。海岸から伊豆七島が望めるのも魅力。リゾート気分と温泉情緒の両方を味わうことができるので、好みに合わせたプランで自由に楽しみたい。
感動的な自然と饒舌に語る海
奇岩・奇勝と夕陽が堂ヶ島の魅力。個性豊かな形の島々が点在し、伊豆の松島とも呼ばれる。代表的な三四郎島は、潮が引いたときだけ陸続きになる「トンボロ現象」が見られることでも有名。浮島の間に沈んでいく夕陽は素晴らしく、自然が描く芸術のようだ。
海も山も美味しい伊豆を味わう
天城山や修善寺に代表される中伊豆は、素朴な人情と歴史の重みを感じさせてくれる。派手さはないが景勝地が多い西伊豆は、温暖な気候も手伝ってか活気と熱気に満ちている。ここに共通するのは温泉に加えて豊かな自然と滋味溢れる新鮮な食材。海と山、両方の恩恵を受けた伊豆の味を追うのもまた格別だ。
歴史漂う建造物と癒しの自然を体感
首都圏からのアクセスも便利な伊豆長岡。伊豆半島を南北に流れる狩野川の西、源氏山の麓に広がる中伊豆屈指の温泉地。1300年以上の歴史を持つ古奈温泉と、明治末期に開湯の長岡温泉から成る。美人の湯としても名を馳せる、無色透明のやさしい湯が自慢だ。
ノスタルジックな伊豆の小京都
修善寺温泉は今から1200年前に弘法大師が発見した温泉で、伊豆の名勝地。鎌倉時代の源頼家の悲運の最期を描いた戯曲『修善寺物語』でも知られるように、源氏一族の骨肉の争いを演じた舞台。夏目漱石、芥川龍之介、岡本綺堂ら多くの文人に愛された温泉地である。
浜名湖畔に広がる風光明媚な温泉地
静岡県の西部、国内有数の汽水湖として知られる浜名湖の畔に湧く温泉地。温泉の誕生は1958(昭和33)年で、それ以前からあった舘山寺の参道に沿って温泉街が広がった。現在は、近代的な旅館やホテルが立ち並び、大きな遊園地もあって、家族でも楽しめる行楽温泉として親しまれている。