乗鞍岳の東側山腹、樹林に囲まれた湯川渓谷にある秘境の温泉。明治から昭和にかけては多くの文人・墨客に愛され、中里介山が『大菩薩峠』の執筆のために逗留した湯元斎藤旅館をはじめ、木造の風情ある宿が建ち並ぶ。
住所 | 長野県松本市安曇白骨 |
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交通 | 松本電鉄上高地線新島々駅からアルピコ交通白骨温泉行きバスで57分、終点下車すぐ |
営業時間 | 4月下旬~11月上旬 |
問い合わせ | 白骨温泉観光案内所 |
お湯の泉質 | 硫黄泉(含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉(硫化水素型)ほか) |
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源泉の数 | 14 |
お湯の色 | 白濁色 |
お湯のにおい | 硫黄臭 |
源泉の飲泉 | できます(酸味) |
源泉のpH値 | 6.5中性 |
源泉の温度 | 38~52度 |
山峡に湧く名湯と高原リゾート温泉
昔から「3日入れば3年風邪をひかない」と謳われた白骨温泉は、天上の楽園・上高地や乗鞍岳の探勝拠点としても絶好の山峡の名湯。一方の大町温泉郷は、立山黒部アルペンルートの開通に合わせて開発された新しい温泉郷。ともに長野を代表する人気の温泉地だ。
豊かな大自然の中にある、秘湯というイメージのある白骨温泉ですが、実際に行って見た所、わりと温泉旅館などの施設やお土産屋さんなどいろいろとあるのだなぁと思いました。温泉内にはゆったりと歩いて散策するのに、気持ちの良い散歩道が広がっており、しっとりとした風情ある景観をいたるところで味わう事ができました。特に温泉街中心部に近い、湯川に架かるつり橋があり、そこからは大きな洞窟が見えました。ここはつい通しと呼ばれているところで、湯川を流れる急流が石灰岩を侵食してできた天然のトンネルだそうです。残念ながらトンネルには立ち入り禁止になっていますが、吊り橋の上から見る景色はとても美しかったです。また、白骨温泉のお湯ですが、温泉を紹介するパンフレットやガイドブックにある、きれいな乳白色のお湯を実際にこの目で見たときも、全くイメージどおりでしたので、感動してしまいました。ここのお湯は「三日はいると三年は風邪をひかない」といわれているぐらい体には良いらしく、お風呂から上がってもしんばらくは体がぽかぽかと温まっていました。かっては湯治湯として栄えたというにも納得してしまいました。かすかに漂う硫黄の匂いは温泉らしいなとおもうのと、かけ流しから流れ出る温泉を飲む事ができるのは少々意外でした。かけ流しから出てくるお湯は無色透明なので、不思議に思っていると、時間が経つにつれて白濁化してゆくのだそうです。昼間は観光客でにぎわっていましたが、夜になると温泉地はひっそりと静まりかえり、やはり秘湯とよばれるだけのことはあるなと感じました。