玄関では女将や支配人が建物の前で出迎えてくれる花の宿 松やでは、館内のいたるところで竹久夢二の絵に出会える。和風の各部屋にもそれぞれしっくりマッチした夢二の掛け軸が飾られ、大正ロマンを彷佛させる静かな世界が嬉しい。ここは皮ジャンにGパンというスタイルより、大人の女性を感じさせるしっとりおちついた着物姿がよく似合う。四季のうつろいを大切にするお宿らしく、お人形や活けられた花々、小物など、隅々にまで行き届いた心遣いが、心のこもったおもてなしを約束してくれるようだ。「お客様に感動を」というお宿の姿勢が多くのリピーターの心を引き付けているのだろう。
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