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音楽と暖炉に癒される大人の宿〜ニセコ昆布温泉 鶴雅別荘 杢の抄〜(北海道・ニセコ昆布温泉)

■checkポイント■
 ≫≫≫ ワンランク上のニセコステイ
 ≫≫≫ こだわりスピーカーで音に癒される
 ≫≫≫ 露天風呂付きの客室もあり
 ≫≫≫ 館内は車椅子などで利用できる

オススメしたい方
 【夫婦、カップル、一人旅】

不思議な文様が描かれた扉が開くと、そこには別世界が広がっています。
木の扉に彫られているのは、アイヌ紋様をモチーフにしたデザインのロゴマークです。


重厚な雰囲気の玄関扉に描かれたロゴマークは木彫り作家、滝口政満さんの手によるもの   《写真:野添ちかこ》
「ニセコ昆布温泉 鶴雅別荘 杢の抄」はその名の通り、木に癒される宿。時を経て味わいを増す「杢」の意味と、書物のページをめくるように思い出を紡いでほしいとの願いから館名がつけられました。


雲がふわりと浮かぶ玄関ロビー。壁は5色の塗装を施した青森ひばの無垢材  《写真:野添ちかこ》
ロビーには暖炉が灯り、雪景色を眺めながらバーでお酒を飲むことができます。「ミシュランガイド北海道 2017特別版」にも掲載された大人が満足できる宿です。


暖炉があるロビーでくつろぐことができます  《写真:野添ちかこ》
館内は畳とフローリング敷きなので裸足で歩けます。また、広々とした客室にマッサージチェアが置いてあったり、デスク上の小物類はすべて木で統一されていて、落ち着く空間です。


4階の「朱鷺草」。リビングを備えた「温泉露天風呂付きスイート」  《写真:野添ちかこ》
浴槽への出入口に一部段差はあるものの、トイレや洗面所などの段差はなく、車椅子でも利用できるフラットな設計になっています。

冬は雪見風呂が楽しめる

この宿の温泉は、うす濁りの昆布茶のような色。外は粉雪が舞う白銀の世界だけれど、この湯に入っていれば寒くありません。


露天風呂には2つの浴槽。手前の浴槽は座れるように半円形の椅子が設けられ、つぼを刺激する球体がはめ込まれています 《写真:野添ちかこ》
「ニセコ昆布温泉」という名前はついているけれど、昆布の成分が入っているわけではありません。言い伝えによるとアイヌの人が道に迷わないように道標として昆布を木に縛りつけたという説、岩内の漁師とこの地の農家が物々交換する際に、目印として大木に昆布を巻きつけており、その後物々交換に行くことを「昆布に行く」と言うようになり、それがそのまま地名になった――などの説があるそうです。

泉質はナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉。塩分と重曹、そしてマグネシウムやカルシウムなどを含み、メタケイ酸を200r/ℓ弱含んでいるのでしっとりとした感触です。

泊まった客室の露天風呂は浴槽の側面が茶色く変色し、茶色い湯の花が舞っていて成分の濃さが感じられます。雪を見ながら、ゆったりと入浴できる贅沢な時間です。


客室の露天風呂から雪景色を眺められます  《写真:野添ちかこ》
なお、露天風呂付きでない客室の場合は、大浴場のほかに貸し切り利用ができる家族風呂(50分2000円税別)も利用できます。家族風呂はかけ流しです。

海鮮尽くしと昆布のドリンクに酔う

「料理がおいしい!」という噂を聞きつけて、他の宿に泊まっている人がわざわざ料理だけを食べにくることもあるのだそう。

杢の抄の和会席は、最初から最後まで飽きさせることのない演出と味わいが秀逸です。
箸付は、「初春の前菜盛り合わせ」。


初春の前菜盛り合わせ  《写真:野添ちかこ》
黒い皿を彩るのは、炙り北海縞海老、温玉味噌漬け、春菊酢橘釜盛り、慈姑(くわい)煎餅、芽キャベツ浸し、千社塔(ちしゃとう)、黒千石蓮根。「黒千石」というのはニセコで採れる豆で、蓮根に豆をいれて炊いたもの。ひとつひとつが繊細で非常に美しいです。

椀物は、お出汁にふんわりとした鱈場蟹真丈が浮かび、雪割り大根と菜の花をのせ、ゆずの香りが爽やかに香ります。

お造りのガラスの皿はサラダのよう。ねっとりぷりぷりのぼたん海老、白身の平目は塩で、濃厚な本鮪と鱈白子、雲丹は醤油で、葉っぱ類や大根は酢味噌でさっぱりといただきます。海のものは小樽や寿都(すっつ)町など近郊から届くものが多く、新鮮そのものです。


ガラスの皿に盛られたお造り  《写真:野添ちかこ》
冬の味覚、鱈場蟹は蟹味噌と合わせ味噌を塗った共焼きでいただきます。


鱈場蟹の共焼き  《写真:野添ちかこ》
釧路産のきんきは野菜たっぷりの沢煮。お出汁がきいていて、薄口醤油で仕上げているので、「料理長は関西の方ですか?」と聞くと、やはり関西で修業された30代後半の方だといいます。


きんきの沢煮  《写真:野添ちかこ》
メインは十勝牛の木の芽焼き山わさびソース。お食事は蘭越産の「ゆめぴりか」を使った蝦夷鮑と姫茸、牛蒡の炊き込みご飯。


十勝牛の木の芽焼き山わさびソース  《写真:野添ちかこ》
普段はここまでしっかりと食べないですが、繊細ながら大胆な盛り付けで次のお皿が出てくるのが楽しみなコース料理でした。

デザートはニセコ町で育った雪ノ下人参を使ったヨーグルトムース。甘さ控えめでヘルシーだから、別腹です。


雪ノ下人参のヨーグルトムース  《写真:野添ちかこ》
冬季は外国からのスキー滞在で1〜2週間くらい泊まる人もいるそうで、毎日メニューが替わります。

ドリンクはビールやワイン、ウイスキー、焼酎、日本酒、ソフトドリンクなどがオールインクルーシブ(2020年4月以降は変更になります)。

私はニセコ昆布温泉にちなんで、昆布の梅酒と昆布の焼酎をセレクトしました。昆布の味がほのかに香り、和食とよく合います。

バーで楽しむ大人の夜

夕食後はラウンジで、焼きマシュマロのサービスがあります。
燃え盛る暖炉に、マシュマロを串刺しして炙ると熱で溶け、ふわふわ焼きマシュマロのでき上がり。マシュマロを頬張って至福のひとときを過ごせます。


暖炉で焼きマシュマロが作れます  《写真:野添ちかこ》
ロビーラウンジにはアンティークスピーカーのJ B Lパラゴンが置かれています。1957年から1983年にかけてJ B L工房で一台一台手づくりされた名品で、正面のカーブ・パネルにより音圧を最良のバランスで反射するため、臨場感のある素敵な音を楽しめます。


JBLのアンティークスピーカーからいい音色が流れてきます  《写真:野添ちかこ》
ラウンジの隣には、外を眺めてくつろげるバーカウンターもあります。
ドリンクメニューはここでもオールインクルーシブ(2020年4月以降は別料金)。


夜のお楽しみはバータイム  《写真:野添ちかこ》
ウイスキーやカクテル片手に静かなひと時が過ごせるとあって、客室から外に出てくつろぐ人が多いのもこの宿の特徴でしょう。

音楽とバーと暖炉のある大人の宿でニセコステイを楽しみませんか?

ニセコ昆布温泉 鶴雅別荘 杢の抄

  • 北海道虻田郡ニセコ町ニセコ393
  • 全25室(うち露天風呂付10室、1室のみ源泉かけ流し)
  • 3万3700円〜(消費税・入湯税込)
  • IN 15時/OUT 11時


写真と文・野添ちかこ(温泉と宿のライター/旅行作家)

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