温泉大賞アンバサダーが行く!温泉宿訪問レポート みんなで選ぶ 第11回 温泉大賞温泉大賞アンバサダーが行く!温泉宿訪問レポート みんなで選ぶ 第11回 温泉大賞

温泉大賞最多受賞の宿「加賀屋」を体験する

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加賀屋

厚生労働省によれば、平成28年度の時点で日本における温泉宿泊施設数は13,008軒あるそう。BIGLOBE主催の「温泉大賞」は、そんな温泉宿の中でも「ユーザー投票によって、日本全国から高評価を得た温泉地、温泉施設(温泉旅館・ホテル)を決定する」という企画。今回が実に11回目になるのだが、過去7回も大賞にあたる「横綱」評価をうけた温泉宿があるという。それが、今回「温泉大賞アンバサダー」として私「のりお」が宿泊させていただいた、石川県の和倉温泉にある旅館「加賀屋」だ。名実共に「最多受賞の温泉旅館」であるこの宿の魅力とは、いったい?

加賀屋

そもそも温泉旅館に対する評価とは、どこから生まれるものだろうか。温泉の泉質?泊まる部屋のグレード?料理の味わい?率直なところ、それらがひとつでも評価される極上のものであれば、温泉宿としてある程度の名声は得られるはずだ。温泉大賞では、そういった宿が軒を連ねることになる。

さて、なぜ私がこんなに回りくどい書き方をしているのかといえば、加賀屋がそういった評価され得る要素をほぼ全て満たしていたという、恐るべき温泉旅館であったからだ。泉質良し。部屋良し。おもてなしは過去最高レベルで、料理も料亭かと見まごうほど。正直な感想として「そりゃ、何度も大賞とるよね…」としか思えないほどに、強烈な印象を与えてくれたのだ。

和倉温泉への玄関口金沢駅

正直なところ、加賀屋の立地を「素晴らしいアクセス」とは言いがたい。今でこそ新幹線が開通しアクセスの良くなった石川県だが、その玄関口である金沢から、加賀屋のある和倉温泉までは特急でさらに1時間を要する。東京からであれば、最短でも実に3時間半は必要とする旅路になるだろう。

しかし、加賀屋には毎日多くの宿泊客が訪れるのだ。実に200を超える部屋を抱える大型旅館であるが、連日ほとんどの部屋が埋まってしまうという。アクティビティの少ない和倉温泉だからこそ発達したと考えられる館内施設は充実の極みで、加賀屋にいると「ひとつの新しい街」にいるかのような錯覚を覚えるほどだ。

そんな加賀屋の魅力をひとつずつ事細かに説明していくと、残念ながらこの記事は膨大なものになってしまう。そこで、悩みに悩んで「ここは外せない」と感じたところを、以下簡単にご紹介していこう。

加賀屋名物「到着ロビー」

ロビーにあるラウンジ「飛天」

まず加賀屋といえば、到着ロビーだろう。到着するや否や、たくさんのアテンドの方々がお出迎えをしてくれる光景は「加賀屋の名物」と言われるほどの迫力。今回、我々は鉄道にて加賀屋の最寄り駅である「和倉温泉駅」まで行き、専用シャトルバスにて加賀屋へ向かったので、同時に到着した人数はゆうに20組を超えていた。そんな大人数にもかかわらず、各組にはもれなくアテンドの方が付き、チェックインから部屋入りまでを丁寧に付き添ってくれる。到着して早々、これはインパクトが大きい。

とはいえ、たくさんの人がチェックインをするようなタイミングでは、どうしても待ちが発生してしまう。そんな時に快適な時間を演出してくれるのが、ロビーにあるラウンジ「飛天」でのステイだ。能登半島にある「七尾西湾」を一望できるこの場所では、受付の待ち時間の間フリードリンクが提供され、旅の移動疲れを癒やしてくれる。時に琴の生演奏がはじまるなど、このラウンジから離れるのが惜しくなるほどに快適なラウンジだ。

「泊まる美術館」と呼ばれる館内

エレベーターホールの吹き抜けにある高さ12階までつなげられた巨大な加賀友禅

この加賀屋は「泊まる美術館」とも呼ばれるほど、館内の至る所に美術品が置かれている。中でも破格の存在が、宿泊棟のひとつ「能登渚亭」へと向かうエレベーターホールの吹き抜けにある、高さ12階までつなげられた巨大な加賀友禅だろう。エレベーターからは各階のテーマ毎に異なるデザインが施されて見えるこの巨大な友禅は、まさに圧巻で一見の価値あり。もし能登渚亭に宿泊する予定でなかったとしても、一度エレベーターで12階まで上がってみることをオススメしたい。

随所に美術品が置かれている

もちろん他にも随所に美術品が置かれており、目を楽しませてくれる。こちらはぜひ現地で館内を歩き確かめてみて欲しいところだが、自力で探すのも大変…という方向けに、毎日2回、美術品めぐりツアーが開催されている。これは予約の際に確認してみてほしい。

能登渚亭からの贅沢な眺望と、料亭レベルの料理

能登渚亭12階からの景色

今回は前述の能登渚亭12階に泊まったのだが、部屋からはこの景色。能登半島及び能登島が湾とともに一望でき、夕陽も楽しめるという贅沢な眺めだ。もちろんこの部屋で夕食、朝食ともにいただくことができるので、刻一刻と変わっていく景色を肴に、上質な料理をぞんぶんに味わうことができる。

「加能ガニ」

その料理だが、1月だったこともあり、季節懐石のテーマは「カニ」。今回はこの能登半島で水揚げされたものにしか付けられないブランド「加能ガニ」を楽しんだ。これは「加賀」「能登」の頭文字をとったブランドのズワイガニで、かの有名な「間人ガニ(たいざがに)」と同様に、基本的にその日に水揚げされたものしか流通しないため、数の少ない、とても貴重なものである。

個体毎につけられるバンドには、水揚げ港のタグが付けられ、プライドをもって出荷されていることがわかる。そんな加能ガニは、身の甘さとぎっしり詰まったミソが特徴で、まさにここまで来ないと食べられない、唯一無二の味わい。加賀屋では、刺身、焼き、塩茹でとこのカニを堪能できるコースが容易されており、加能ガニを求めて宿泊をする人も少なくないそうだ。

ふんだんに地元産食材を使った料理

もちろん季節食材以外にも、ふんだんに地元産食材を使った料理は、どれも料亭クラスの出来映え。これほどの大型旅館で、温かいもの、冷たいものをしっかり適温で提供し、どれも筋の通った味わいというのは驚きだ。

他に類を見ない「3階建て」の大浴場

3階建ての大浴場

忘れてはいけないのが、加賀屋の温泉だ。こちらもまたエンターテインメントに溢れた施設で、なんと驚きの、エレベーター付き3層構成(3階建て)になっている。露天風呂はいわずもがな、内風呂においても全面ガラス張りの浴槽からは海を一望でき、季節を問わない楽しさを提供してくれている。1度では楽しみきれないであろうこのスケールは、2度、3度と訪問を重ねても、新しい発見を提供してくれそうだ。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)で、飲泉ブースも用意されているほど。これはぜひお試しいただきたい(夕食前が良いとのこと)。

充実のお土産ショップとエンタメ施設

お土産ショップが並ぶ「錦大路」

帰る前のお楽しみが「錦大路」と呼ばれるゾーンにある6つのお土産店と、朝6時半から10時頃まで開かれる朝市だ。前者では定番のお菓子やアメニティから、珍味、銘酒までが豊富にそろい、「石川県へ来たらこれが買いたい!」という欲求をほぼ満たすことができる。一方で多少マニアックな商品や、地域の名産品などは後者で購入することができ、旅路のお土産としてはとてもバランスの良いものに仕上げることができる。このあたりも、加賀屋が加賀屋たる所以なのだろう。

加賀屋の誇る施設劇団「雪月花歌劇団」も忘れてはいけない。日本三大少女歌劇団であった旧「OSK日本歌劇団」をルーツに持ち、そのクオリティは折り紙付き。日本の旅館が有する劇団として最高レベルであるのは間違いないだろう。それが、館内で楽しめてしまうのだ。ほかにも毎日無料で観覧でき芸能ステージがあるなど、非日常を感じるための仕組みが満載。まさにチェックインからチェックアウトまで、館内で全てを満たすことができる、そんなスケールの旅館であった。

一方で加賀屋周辺の神社などを巡る事で記念品(今回は、輪島塗りの箸だった)がもらえる「七福神めぐり」というスタンプラリーや、近隣のグループ旅館を廻る「湯めぐりパスポート」もあり、和倉温泉地区を楽しむための要素も備えていて、懐が深い。いったい何泊すれば加賀屋の全てを体感することができるのか?それほどに、発見の多い宿であることは間違いないだろう。

感動のおもてなし体験を教えて欲しい

能登渚亭12階客室

最後に、加賀屋でとても感動したことをお伝えしたい。実は今回、小さな子供を連れて行ったこともあり、いろいろと心配があった。しかしそれは杞憂で、とにかく部屋を担当してくれた仲居さんの心づかいが素晴らしく、安心してくつろぐことができた。中でも親がゆっくりと食事をするなか、少し飽きてきてしまった子供と塗り絵をして遊んでくれるなど、できる限り宿泊を楽しんでもらおうという心意気が、なにより素晴らしかった。これは今までたくさんの施設に泊まってきた私でも、初めての経験だ。

温泉大賞では、こうした既知の有名温泉宿から、まだ知られていない未知の素晴らしい温泉宿まで、広く投票を集めている。ぜひ投票にて、あなたしか知らない素晴らしい温泉宿や、感動の逸話を教えて欲しい!!!
https://travel.biglobe.ne.jp/onsen/award/

みんなで選ぶ 第11回 温泉大賞

加賀屋

加賀屋

加賀屋
  • 〒926-0192 石川県七尾市和倉町ヨ部80
  • 全232室
  • 露天風呂付客室あり

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※ 情報は取材時のものです。掲載の情報内容でのサービス提供を保証するものではありません。サービスの仕様上、リンク先の各予約サイトの掲載内容(プラン内容、料金、空室情報、施設情報等)と一致しない場合があります。ご予約の前に必ず各予約サイトで内容をご確認ください。

のりお

のりお

のりお

静岡県三島市生まれ、埼玉県さいたま市在住の40歳。
ブロガー、ライター、フォトグラファー、PRアドバイザー。
元Yahoo個人ニュースオーサーほか、旅系メディア編集長やホテルガイドなどを歴任。

ブログ「エアロプレイン」は2000年より国内外の写真や観光地、生活役立ち情報、最新ガジェットなどを紹介。
個人フォトストックであるflickrの総Viewは1500万を突破。またクリエイティブコモンズで公開している写真の利用数は8,000事例以上で、世界中から利用されている。

旅ブロガーとしても国内外で活躍。主な観光系の取材先、PR協力事例として国内ではさいたま市、東京都(島しょ地区事業)、静岡県、三重県、兵庫県、さんふらわあフェリー事業、などのほか、国外ではチェコ、イギリス、オランダおよびヨーロッパ諸国、グアム、カナダなど。
自治体やホテル利用者向けなどのSNS利用およびフォト講座の講師をつとめることも。

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