温泉トップ > みんなで選ぶ 第11回 温泉大賞 > 温泉大賞アンバサダー > 温泉宿訪問レポート > 鹿児島の絶景に囲まれたユニークな温泉宿〈妙見石原荘〉
火山が多く名湯の多い九州地方。わたくし三原勇希が「温泉大賞アンバサダー」として、数ある中からこの宿を選んだのは、ある雑誌で見かけた、絶景に囲まれたユニークな建築に強く惹かれたから。1月上旬、南の土地での癒しを求めて鹿児島に飛びました!
宿は鹿児島空港から車で約15分と便利な立地。
今回は周辺の観光もしたかったので、事前に予約して空港からレンタカーを利用。
「妙見温泉」の看板が見えてくるとすぐに、天降川(あもりがわ)に沿うように建つ〈妙見石原荘〉が現れます。
エントランスをくぐると純和風ながら華やかなロビーで、看板猫のロブー(名前の由来は露天風呂!)がストーブにぴったりくっついておやすみ中。触ってもビクともしませんでした。
ロビーの奥には天井から床まで大きくとられた窓があって、すぐ下には悠々と流れる天降川が。チェックイン時にはこちらのテーブルで霧島茶とお茶菓子をいただきました。
今回宿泊したのはロビーのすぐ隣、重厚感ある建物「石蔵」。無印良品の店舗デザインなどで知られる杉本貴志氏の総合プロデュースで、こう見えて内装は木のぬくもりと、細部まで和洋折衷素敵なインテリア。全4室の客室全てに、源泉100%掛け流しの露天風呂が用意されています。
1階の和洋室<きらら>の厚い木の扉を開けると、木のぬくもりに包まれた広いお部屋。なんと約85uもあり、最大6名は泊まれます。入ってすぐにソファーのあるリビング、その奥には和室があって、何と言っても景色が良い!大きな窓は天井から床まで全面ガラス張り、そこに映るは勢い良く流れる川と生い茂る緑。癒されます…。早速浴衣に着替えてくつろぎ〜!
客室露天風呂もこのとおり!
ベッドルームのクローゼットの中には、浴衣はもちろんガーゼのパジャマにバスローブもあって、常に快適に過ごせる工夫が。冷蔵庫の中の無料のドリンクも、地元産のジュースやお茶にビールも備え付けられていて、行き届いたサービスに感激。洗面台が2つあるのも女性には嬉しい。ただ、女性の場合アメニティは持参したほうが良いかな。
荷物を置いて一息ついたら、早速お風呂へ向かいます。
妙見石原荘の魅力の一つは、その豊富な湯量。妙見温泉一帯の11の源泉のうち、この宿の敷地内に7つが確保され、とてもお湯に恵まれています。またできるだけ源泉の近くに湯船を作り、浴槽まで空気に触れさせずに、地中から溢れ出す自然そのままのお湯を引いていることで成分も変わらないのだそう。昔から湯治場として利用されてきた妙見温泉は炭酸ガスを豊富に含んでいて、体内の血流を活発にしてくれたり皮膚を滑らかにととのえる効果もあります。
そのお湯を堪能できるお風呂は、お部屋のものを除いても全部で5種類。
まずは足湯へ向かいました。
石蔵の傍の階段を降りていくと・・・
天降川がすぐそこに!
まるで川に腰掛けるようにして楽しめるこちらの足湯。
あまりに気持ち良くて、お話しながら1時間くらい入ってしまいました。
すぐ側にタオルが完備されているのも嬉しいところ!
そのほかの源泉の近くにあるお風呂までは、本館を出て渡り廊下を歩いていきます。
浴衣の場合もご安心を。冬でも暖かい羽織りがお部屋に用意されています。
その先にある、湯上がりラウンジのインテリアも素敵でした。
ホットアップルジュースは果肉とシナモンがたっぷり!
ラウンジを抜けて向かったのは、有料の貸切露天風呂「睦実の湯」。
”の”の字型の芸術的な浴室は、住宅の名手・中村好文さんの設計です。
入り口から湯船まで「の」の字を描きながら下っていく構造は、直前まで湯船が見えず、期待感が膨みます。脱衣所の先に突如現れるのは、まるで砂浜のような だんだん深くなる床!
美しい渓谷を見渡しながら湯船に浸かるひとときは、なんとも贅沢。また湯船から常に流れ落ちるお湯の効果で、まるで湯船が目線の先にある川とがつながっているようにも見えます。夕方以降は湯船の中から蛍の光のようなライトアップも。
この日の夜、大浴場「天降殿」にもいきましたが、広さの割に浴槽が大きく、お湯がたっぷり!サウナも有りました。
お風呂のあとは、夕飯!
鹿児島の旬の食材を使った懐石料理を、石蔵の1階「レストラン食彩 石蔵」でいただきます。
この日は年が明けて間もなかったので「新春のおもてなし」メニュー。
伊勢海老と雲丹をからめたもの、九州近海でとれた鮪と鯛など、海鮮のうまみが凄い…!そこに添えられた初物の筍もみずみずしくシャッキリ、とても美味でした。
黒豚のなんこつ、蓮根おかきの白味噌仕立て、筍木と鰤のみそ焼き、と満足感のあるお料理が続きます。特にお口直しの「イチゴわさびソルベ」は、濃いイチゴのあとに爽やかなわさびが香るのに驚きつつ、ベストマッチでクセになる味わいでした!
「黒牛鍋」は、鹿児島牛をささがきごぼうとせりと一緒に。シンプルにお肉のうまみを堪能、でも重くない。初めての食べ方でした。シメの百合根ごはんとからすみの組み合わせも絶妙!
デザートの”水のゼリー”「霧島の雫」は見た目も美しい。黒みつときな粉をかけていただきました。ひとつひとつのお料理の、器との調和も見事でした。
こちらのレストランは全席半個室になっていて、少しずつスタイルも趣も違うスペースが楽しい。天然素材で作られたテーブルや椅子の周りには、レトロな雑貨や郷土玩具が散りばめられた壁が。こちらの壁はよく見ると、本と時計でできてる!
こちらでいただいた朝食は、夕食よりもシンプルな調理法で素材の味を愉しみながら、どんどん白米が進んでしまうものばかり。
お米は羽釜で炊いてあって、キラキラしゃっきり。
そういえば夕食も朝食も、お味噌汁のお味噌はまろやかな「麦みそ」でした。お味噌汁もお米もおかわりして、デザートまでしっかり完食。
最後に、朝の露天風呂を楽しむべくもう一度お風呂へ。
一番楽しみにしていた「椋の木野天風呂」。
渓谷の一部かと思うほど、川べりに造られたとても開放的な露天風呂!大きな椋の木が屋根と目隠しの役割をしてくれます。こちらは男性用と混浴の2つの露天風呂があり、女性は湯浴み着で入ります。あつめのお湯が気持ちいい。
自然の恵みを全身で体感。最高の贅沢です。
自然と建築の調和、知れば知るほど面白い細部へのこだわり。ひかえめで丁寧なおもてなしも心地よく、宿を出た後は、からだに入る空気の量が増えたような気分でした。
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文:三原勇希/写真:佐野円香
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タレント、モデル、ラジオDJ。音楽好きとしても知られ、SSTV「スペシャのヨルジュウ」、FM802「INTRO-JUICE 802」など多数の音楽番組のMCも務める。趣味はマラソン。