温泉大賞 宿レポート
伝承千年の宿 佐勘
400年前の聖火を守り続ける秋保温泉を代表する老舗宿
総合評価
花月館、飛天館、山翠館の3つの館からなる客室棟にはスタンダードなものからハイグレードのものまで様々なタイプの客室が揃っており、あらゆるニーズに応えてくれる。
また、館内主屋には家宝とされる聖火(約400年前に高野山から譲り受けた)が燃え続け、隣接するギャラリーには伊達家ゆかりの貴重な資料等が展示されており歴史の重みを感じられる。
おすすめのシチュエーション
風呂・温泉
2012年春にリニューアルされた1階大浴場は天井も高く非常に開放的。また露天風呂には陶器風呂が新設され、好みの湯加減に調節してゆっくりとつかることが出来た。1階大浴場とB1大浴場は時間帯によって男女が入れ替わる。その他、名取の御湯は、2つの湯船が、それぞれかんきつ風呂とヒノキ風呂になっていた。河原の湯は、源泉かけ流しの露天風呂で名取川のせせらぎが心地良い。
名取川を間近で見られる露天風呂「河原の湯」
「名取の御湯」ではかんきつ風呂の香りが心地よい
部屋
今回は、花月館の和洋室に宿泊。8帖+ツインベッドという仕様は花月館では最もスタンダードなもの。ベッドは全米シェアNO.1といわれる「サータ社」のマットレス採用。幅120cmのゆったりサイズで寝心地抜群。
その他の部屋タイプとしては、純和室、露天風呂付、専用屋上庭園付、スイートルームや最上級の特別室など多様。
花月館和洋室
花月館ベッド
料理(夕食)
今回は、小宴会場での個室にて頂いた。1グループで個室ということもあり落ち着いて頂けた。三陸産の海の幸や仙台黒毛和牛、お米も宮城産と地元の食材がふんだんに使われたものであった。食事会場は宿泊プランによって部屋、ダイニング、小宴会場と異なるとのこと。
夕食は贅沢に和牛と鮑を食べ比べ
しゃぶしゃぶのお肉はもちろん地元産、仙台黒毛和牛。
新鮮な鮑は三陸産。酒蒸しにしていただきます。
お造りも三陸産の鮪。他に真鯛と勘八の三種。
料理(朝食)
宴会場でのバイキングだが、担当の方いわく、この朝食には相当のこだわりを持っているとのこと。その言葉どおり、新鮮な野菜、目の前で作ってくれる料理からは、品数は押さえつつも質を高めていこうという思いが感じられる。
朝食会場にビール。珍しいがお客様には好評のよう。
朝食バイキング。手間隙かけてつくられている。
朝からしっかりと野菜も食べられる。
目の前で調理したての料理をいただける。
接客・サービス
部屋についてくださる客室係りの方が夕食の給仕も担当してくれる。部屋での説明も夕食時の料理の説明も丁寧で、且つ質問に対してもしっかりと受け答えしてくれた。また個室でありながらも料理が運ばれてくるペースが程好く、非常に気を配ってくれているように感じた。
広々としたロビー
フロント。笑顔で旅行者を迎え入れてくれる。
1日の締めくくりはこだわりのワインで(ワインバー くら倉)
或いは、往年の名曲を聴きながら本格コーヒーを(神は細部に宿る)
コストパフォーマンス
シチュエーションやニーズによって上手に宿泊プランを選択すれば、部屋タイプや料理など好みに合ったものが見つかり高い満足度を得られると思う。部屋、料理、温泉だけでなく本格的な紅茶の楽しめるラウンジやワインバー、リラクゼーションサロンなど、館内の施設でも思い思いの時間を過ごして欲しい。
この囲炉裏の火が400年の時を越え燃え続ける聖火
ギャラリー。34代続く歴史を感じさせる。
この天井は江戸時代の主屋から移築したもの
名取郡秋保温泉記の一部で入浴心得などが記されている
清潔感
部屋はもちろん、風呂、その他のエリアも清掃は行き届いているという印象を受けた。
屋上庭園、テラス、檜製ビュ−バスの付いた極上のひと部屋
檜製の湯船と秋保の景色(ビュー)を心ゆくまで堪能できる
テラスにテーブルとイスを出してくつろぐことも。
この庭園をひとり占め。楽しみ方はあなた次第。
毎日20:30〜中庭で開催される「杜のサウンドイルミネーション」
高級感のある落ち着いた館内