自然豊かな景観に溶け込む木造りの玄関からロビーに入ると、清潔感あふれる板敷きのフロントロビー。竹や畳をアクセントに用いた洗練された和モダン空間に包み込まれ、にわかに旅情が高まってくる。露天風呂付き3室とベッド付き2室を含めた客室は全部で35室。いずれも木の香り豊かな和室で、周囲の山並みを眺めながら心静かに過すことができる。庭園を眺めるティーラウンジやその隣にある足湯、そして和風情緒豊かな風呂など滞在の楽しみは数え切れない。毎朝ロビーで用意されるマイタケ味噌汁も好評。
宿の向かいにある専用駐車場の片隅に「太宰治『姥捨』の宿」と刻まれた石碑がポツンと立っている。この場所はかつて作家太宰治が滞在し、のちの『人間失格』につながる作品『創生記』を執筆した旅館川久保屋の跡地。当時の建物を増改築したのが、旅館たにがわの前身・谷川本館で、その縁から館内には太宰治文学資料コーナーが開かれている。著作や写真、遺品を通して、波乱万丈の生涯を送った流行作家の横顔が垣間見られる。
水上温泉郷の中でも谷川岳にもっとも近い谷川温泉の湯は、適応症が20種類以上もあり古くから薬湯としても親しまれてきた。その名湯を堪能できる風呂は館内に4ヶ所。露天風呂が付いた2つの大浴場は、浴槽の縁と洗い場、壁の一部に檜を使ったしっとりした造り。夜9時までなら檜枡に入った地酒やアイスクリーム(各600円)を風呂に入りながら楽しめる。2つある貸切露天風呂(45分2,500円)もぜひ利用したい。澄んだ空気を吸いながら、谷川岳や周囲の山々を眺めて過せる。
谷川岳南麓に位置し、静けさと谷川岳の景観が魅力の谷川温泉の宿です。日本の宿として、おもてなしの心と笑顔を大切に、女将とスタッフ一同喜びとご満足をお客様に提供してまいります。再度訪れていただける旅館を創っています。(支配人の大野芳雄さん)
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