老舗温泉旅館の湯殿の風情を味わうなら、これ以上はないシチュエーションが揃っている。よく磨かれた木のぬくもりと、溢れ出る最上の湯。徳川将軍御汲上の湯として名高い奈良屋の大浴場は、白幡源泉かけ流し。高温の湯を敷地内の櫓で適温に下げてから浴槽に注いでいるというから、源泉の効能はそのまま。独自で湯の花も採れるそうだ。この湯のよさは、丁寧に使い込まれた湯殿にゆったり身をしずめる至福のひとときが、雄弁に物語ってくれる。
お湯は天下の草津の湯。それを独占できるのだから貸切露天風呂はお湯さえあればと思っていたが、ここの貸切露天風呂はさらに、くつろげる畳の部屋がついている。信楽焼の浴槽に、注ぎ入る源泉。お湯につかってほてったからだを休めるのに、この畳敷きの空間が何とも嬉しい。良質の湯と人の目を気にせずのんびりできる空間を獲得でき、一挙両得。
2007年7月半ばにオープンしたゆけむり館「さくら」の間へ、入ってすぐに目を引くのが高い天井にはり巡らされた木組の梁。デザイナーズルームというだけあって、室内は統一感がありおしゃれにしつらえてある。当然この梁もデザインの一角で新しいのかと思いきや、天井をはがしたら出てきたという一物。昔の建物は素晴らしかったのだ。その木組みを活かしてデザインされた部屋は、モダンながらもしっとりとした風情に溢れている。
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