湯野浜温泉のほとんどの宿は海岸沿いを走る道路際に建っているが、この宿はその道路と海を見下ろす小高い丘の上にある。創業は明治6(1873)年、2代目が温泉の開発に尽力し、敷地内に井戸を掘って湯野浜に初めて内湯を設けたという老舗で、庄内地方を訪れる皇族御用達の名宿である。その歴史は、堂々たる風格を漂わせて建つ昭和2年築の別館龍宮殿にうかがうことができる。すべてオーシャンビューの客室は全部で67室(うちツイン6室、和洋室3室)ある。
本館の3階フロアを占めるお風呂が楽しみだ。男湯・女湯とも湯船の数と構成は同じで、展望大浴場・檜風呂・露天岩風呂があるが、女湯の檜風呂と露天岩風呂「羽衣の湯」と展望大浴場「天女の湯」は男湯「亀の湯」をはさんだ両サイドに位置している。これは当初は展望大浴場しかなかったところに、檜風呂と露天岩風呂を増設したためのようだ。いずれのお風呂も高台に位置しているので、前面に日本海の水平線を望むことができて快適だ。源泉掛け流しの貸切風呂「松の湯」もある。
食事のメイン会場は、昭和2年築の文化財的な建物、別館龍宮殿の2階フロア(高台にあるので5階に連絡通路がある)を現代風に改装した龍宮殿ダイニング「千尋坊」、カウンタースタイルの「万尋坊」、和室の「寿房」。ほかに、個室食事処の宴小路、大中小の宴会場もあり、人数やプランなどによって適宜案内される。夕食の献立は日本海の新鮮な海の幸と、契約農家直送の野菜を中心に旬の食材を駆使した和食膳。心ゆくまで湯野浜の味が堪能できる。
当館は明治の良き伝統と現代的なセンスを融合させた「和モダンの温泉旅館」となっております。皇族にお泊まりいただいた栄誉を賜っておりますが、堅苦しい雰囲気はないので、気楽にゆっくりとおくつろぎいただきたいと思います。(支配人の佐久間幸一さん)
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