須雲川に向かってなだらかに傾斜した広い敷地には、しだれ桜や椿などさまざまな草木が四季折々見事な花を咲かせる。自然の営みを見事に活かした庭づくりは、一朝一夕ではできないもの。代々の当主が大切に守り育ててきた五感に訴える自然観が、目の前に結実しているのがよくわかる。湯量豊富な自家源泉にゆったりつかり、ほっと一息する一瞬。そんな日本的情緒の中で、自然に身を委ねることの心地よさを、実感できる宿だ。
50年前に飛騨高山から移築した「雉子亭」は、築300年以上の格調高い合掌造り。どっしりと黒光りする太い柱や梁、白壁や障子など風格ある佇まいをみせている。ここで宿自慢の雉子料理を味わうことができる。今では珍しくなった雉子料理だが、くせのない上品な旨味が根強いファンを持つ。雉子亭での食事は7~8名以上が原則なのでグループでの利用や3家族での親睦会などにオススメだ。
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