開湯は寿永2(1183)年。九州、下関の奥座敷として親しまれる。俳人種田山頭火やピアニストのアルフレッド・コルトーが愛した温泉として知られ、老舗旅館を中心に温泉街らしい古風な情緒。
住所 | 山口県下関市豊浦町川棚 |
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交通 | JR山陰本線川棚温泉駅からブルーライン交通川棚温泉行きバスで3分、終点下車、徒歩5分 |
営業時間 | 通年 |
問い合わせ | 川棚温泉観光協会 |
お湯の泉質 | 放射能泉(含弱放射能-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉) |
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源泉の数 | 4 |
お湯の色 | 無色透明 |
お湯のにおい | 無臭 |
源泉の飲泉 | できません(無味) |
源泉のpH値 | 弱アルカリ性 |
源泉の温度 | 41~43.5度 |
年老いた両親を連れての家族旅行だったので、やや高くてもホッとできるような宿をと思い、こちらに宿泊しました。 旅行関連サイトのどの口コミを見ても、悪いことはほとんど書かれておりませんが、風流のある温泉を好む私にとっては、首を捻らざるをえないことばかりでした。 確かに泊まった部屋はキレイで広く、特牛イカや瓦そばやフグ刺は質量ともに満足できるものでした。しかし問題は、ホテルの温泉施設です。 まず本館から別館の温泉へ行く道がやや複雑で、雨が強い日とかは濡れてしまう。また足の悪いお年寄りとかには、不親切に作られた階段はキツいと思います。 それより閉口してしまうのが、近代的?に改装された大浴場のデザインセンス。白と黒の寒々しく洋風化?されたレイアウトの中に、この温泉に縁のある種田山頭火の句が散りばめられている。昔ながらの“木”を使用している部分をほとんど廃し、露天風呂もどこかのビーチを思わせるようなトンチンカンな感じ。 まぁお湯さえ良ければ…と思って浸かってみれば、すぐに鼻につく塩素臭。循環は当然のこととしても、塩素臭以外に特色のないところを見ると、普通の沸かし湯とほとんど変わらない印象を受けました。 話は戻り繰り返しになりますが、種田山頭火を少しでも学んだことのある者にとっては、どう考えてもあのデザインセンスは有り得ません。ていうか許せないと言った方がいいかも知れません。 ここは種田山頭火なんかに関心のないセレブな客層を目当てにした単なる高級志向のホテルといった評価が妥当でしょう。両親に喜んでもらいたいという思いで予約してしまった自分がバカでした。 もし温泉目当てに川棚へいらっしゃる場合は、絶対に他の施設を選ぶべきだと、失敗者の私は何度でも力説させていただきます!