山の斜面に家屋が軒を寄せ合うように立ち、湯治場のムードが漂う温泉。泉質は単純温泉で、胃腸病や神経痛に効果がある。中でも真賀温泉は湯治場として知られている。
中国縦貫道から米子自動車道・湯原インターで下りて南に数分。山肌に張りつくようにして真賀(まが)温泉の共同風呂がある。このエリアにはほかに湯原温泉と足(たる)温泉があるが、その二箇所は何年か前に改装してからというもの、泉質が悪くなっている気がする(消毒臭がするので循環型にしたのだろう)。 ここに紹介する真賀温泉は立地の関係でか改装もされず、そのお陰で泉質は昔と変わっていない。浴槽は深く、源泉に竹の筒を挿して飲むこともできる。古くて薄暗く石けんやシャンプーもないが、入湯料は150円程度(浴槽により200円のところなどがある)なので納得できる。 そのほかにもう一箇所、郷緑(ごうろく)温泉がある。一軒宿であり、温泉を利用したスッポンの養殖と食事が有名だ。ここも昔のまま変わらない。昔は混浴だったが、いまは、先客組がある場合はその組が終わってから入浴する出物腫れ物に効果があり、実家の近くなので子供のころは良く行ったものだ。温度は少しぬるめ。500円。