宿が位置するのは、金刀比羅宮で名を馳せる四国香川の琴平。参道の中腹にある宿のロビーに足を踏み入れると、驚くほどに開放的な空間が広がる。至る所に桜摸様をあしらった館内は、訪れた人の心を和ませてくれる。椅子に腰かけながらのチェックインは、宿泊客を思ってのこと。抹茶とお菓子のサービスもある。こんぴら温泉郷の湯を楽しむことができ、露天風呂から眺める庭園や山並の風景が、ゆったりと旅の疲れから解き放ってくれそうだ。
客室は和室、洋室、和洋室を合わせて72室。専用露天風呂つきなど、多彩なタイプが揃う。大型スクリーンやマッサージチェアなど、癒しのツールにこだわっている客室「ゆらりあ」。和モダン調の和洋室(デラックスタイプ)では、大パノラマで景色を楽しめる。部屋によってはサウンドシステムやヒーリングシアターなどが設置されており、アロマ加湿器も無料で利用できる。どの部屋に宿泊しても、ワンランク上の寛ぎのひとときを過ごせるだろう。
大浴場とその奥に併設された露天風呂は、こんぴら温泉・いこいの湯を源泉とする天然温泉だ。こじんまりとしているが、庭園風に岩づくりされた空間や立ち上る檜風呂の香りが、和の風情を十分に醸し出している。金刀比羅宮が鎮座する象頭山の風景を望む眺めは壮観だ。緑をたたえた山々を背景にライトアップされた大門へと目をやると、何故か遠い故郷を思い出す。神経痛や関節痛を和らげてくれる郷愁の湯に浸かれば、明日への活力も湧いてくる。
地元で収穫された有機野菜や旬の食材を盛り込んだ会席料理は、色彩に富んでいる。平目や車海老の姿造り、讃岐地鶏の美肌鍋、特選牛の鉄板焼きなど、オープンキッチンで調理されたばかりの料理を味わえるのも、見逃せないポイントだ。朝食は50種類の豊富なメニューが食べ放題のバイキングスタイル。季節のカレーや焼き立てのパン、ボイルがにや新鮮なシャケのお造り、茶碗蒸しまであるので、がっつりと腹ごしらえをして観光に出掛けよう。
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