本州の最東端犬吠埼を望む地で、135年の伝統を守り続ける老舗旅館。多くの文人・画家に愛されてきたこの宿は、彫刻家・高村光太郎とその夫人智恵子が出逢った場としても有名で、その名は光太郎の詩集『智恵子抄』にも見ることができる。全室オーシャンビューの部屋、刻一刻と表情を変える太平洋を眺めながら入浴できる大浴場、地元銚子港から揚がる海の幸を存分に堪能できる食事と、数え切れないほどの魅力を見せてくれる宿でもある。
部屋に一歩足を踏み入れると、そこには一服の絵のような太平洋の雄大な光景が広がっている。この宿ならではの景観を存分に愉しめるよう、全室、窓には一枚ガラスを使用。磨き抜かれた窓から見える外海の景色は、一日中眺めても飽きない美しさだ。窓に寄り添って潮騒のリズムを楽しみながら、お茶を手にゆったりと過ごしたい。もてなしの菓子として用意されたオリジナルのぎょうけい館まんじゅうが、その時間をさらに味わい深いものにしてくれるだろう。
「ぜひ1日に3回はお風呂に入っていただきたい。まずは明るいうちに」とスタッフ。なるほど大浴場の大きな窓の向こうには、太平洋が一面に広がっている。日中には晴れ渡る青空の下できらきらと輝く水面や潮騒を、夜は犬吠埼の灯台の灯りに照らされる海面を眺めながら入浴できる。特に、海面に一筋の光の帯が現れる、満月の夜の光景が見どころ。お湯はミネラル豊富な天然温泉。移り変わる海の様子に見とれているうち、身体が芯から温まってくる。
夕食には、銚子港で水揚げされた新鮮な魚介類を中心とした創作料理のフルコースがふるまわれる。活きのよいアジのお造りをそっと醤油につけ口に運ぶと、コクのある魚の旨味とともに、豊かな香りが口に広がる。思えばこの地は醤油の名醸地。聞けば、地元産のものを選び抜いて使用しているそうだ。さらにあわびの踊り焼きをオーダーし、獲れたてのあわびを炭火焼でいただく。じわりと旨みが染み出る柔らかな身を噛みしめるのは、まさに「口福」な体験だ。
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