浅間温泉・美ヶ原温泉（長野県）

ぐるりと眺望は360度 山々をパノラマで見る美ヶ原高原

これほど広く、これほど高地にある高原台地は日本でここしかない。標高は約2,000メートルで、一番高い場所の王ヶ頭が2,034メートル。広さは600ヘクタールつまり約2.5キロメートル四方の面積がある平原ということになる。眺めは北アルプスをはじめ、八ヶ岳、中央アルプス、南アルプス、富士山など、標高の高い日本の山岳地帯を一望にする。

シーズンは雪の消える5月〜10月で、5〜6月は遠望する山々の残雪が美しく、7〜8月は高山植物が咲き乱れる。レンゲツツジ咲く6月もいい。そして紅葉は10月の上旬がピークだ。高原の中央にある美しの塔はシンボルであり、霧の日は鐘を鳴らして道しるべとなる案内塔。山岳詩人・尾崎喜八の美ヶ原高原をたたえる詩がはめ込まれている。6月〜10月は牛が放牧され、牛が塩をなめに来る塩くれ場付近には姿が多い。

放牧地域は柵でさえぎられ、高原の散策は柵の間の道をたどる。高原内は一般車の乗り入れ禁止で、端から端の美ヶ原高原美術館から美ヶ原自然保護センターまで歩くと約1時間40分。

温泉街の中心部にある和風建物のホットプラザ・浅間

松本市営の共同浴場。昭和63年のオープン以来、気軽に楽しめる温泉として親しまれている。内湯はクアハウス式でいろいろな種類の浴槽がある。かぶり湯、打たせ湯、圧注浴、大浴槽、サウナがあり、大浴槽は半分が泡沫湯になっている。外の露天岩風呂は、背後に植え込みを配した造り。男女は左右対称だ。湯の温度は40〜42度ほどで、やや長湯にいい温度。建物は落ち着いた色あいの民芸調で、いろりが設置された湯上りどころもある。

蔵造りの店構えがシックなカレーの店 デリー

松本市街の蔵の多い中町通りにあって、この店も明治時代の末に建てられた蔵造り。店内に流す軽いクラシックがにあっている。約40年前に、カレーが大好きだという主人夫婦が始めた店で、味は毎日夫婦でチェック。いまも開店当初の味を守る。辛さはまろやかなマイルド、まろやかな中に辛さのある中辛、ピリッとトウガラシの辛さがある辛口の3種で、それぞれビーフやポークなどがある。写真は一番人気のインドチキンカレーで750円。

市街北方の静かな場所に立つ老舗和菓子舗の開運堂松風庵

開運堂は明治17年創業の和菓子舗で、旧開智学校に近いこの松風庵は、創業100年を記念してオープンした店。和菓子の売店とお茶席があり、客が静かな時間を楽しめるように小学生未満はお断り。お茶席からは小さいが木々の茂る庭が見え、「琴の糸」という珍しいもみじは11月に紅葉する。栗かの子315円などのほか、お茶席で季節の和菓子とお抹茶（お煎茶）のセットが630円。写真は練り切りにこしあんを包んだ「唐錦」と抹茶のセット。