奥州三名湯の一つに数えられる福島・飯坂温泉。清流摺上川をはさんで大小の旅館が建ち並ぶこの温泉郷で、露天風呂やスパ、プールやボウリング場など様々な設備を揃え、多彩な“楽しさ”を提供しているのがこの宿だ。特に人気なのが歓迎餅つき。これは夕食後、館内のお祭り広場で実施される楽しい催し。宿泊客も餅つきに参加でき、軽い杵が使われるので、女性や子どもも気軽に体験できる。温かくしなやかに伸びるつきたての餅は、格別の美味しさだ。
部屋は和室にベッドルームがプラスされたスタイル。和室で少々荷物を広げても、気にせずに眠れることが旅行者にはうれしい。荷をほどいたら、ホテルオリジナルの餅菓子「ゆべし」を味わいながら、アユ釣りもできるという摺上川の美しい眺めを楽しもう。部屋の壁を見上げれば、そこには1枚の油絵が。これは画家西田藤次郎氏の作品。この宿では各室に1点、氏の絵画が飾られている。重厚な筆致と繊細な色彩が共存する作品は、見るほどに発見のある名品だ。
この宿では、さまざまなお風呂を体験できる。たとえば日本庭園を眺めながら入浴できる露天風呂信夫の湯。湯船後方の御影石に身体を預ければ、気持ちよさに思わずため息が出る。極めつけは檜風呂をはじめ6つのお風呂が楽しめるSpa&Relaxationゆらり。特に高濃度・高密度の炭酸泉で湯浴みできるスーパー炭酸泉風呂が評判だ。この風呂に浸かっていると、肌に無数の炭酸の泡がつく。この泡が非常に小さいのが高濃度炭酸泉風呂の特長で、美容と健康に効果があるとのこと。
夕食は和洋中にデザートを加えて50種類近くのメニューが並ぶ、ゴージャスなバイキングスタイル。飯坂に近接する伊達市のブランド鶏「伊達鶏」をつかった正宗鍋や、赤い鮭の身と卵をあえた福島の紅葉漬けなど和のオリジナルメニューには、芳醇旨口の栄川などの地酒がよく合う。食事やお酒を過ごした翌日には、朝食バイキングのメニューから白石うーめんを。口当たりのいい細麺をあっさりとした出汁でいただけば、美食に慣れた胃がほっと落ち着くだろう。
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