開湯は縄文時代といわれ、聖徳太子も訪れたという。正岡子規など、ゆかりの著名人は数多い。近代的なホテルが並ぶが、夏目漱石『坊っちゃん』で描かれた道後温泉本館のたたずまいはそのまま。
道後温泉へは「瀬戸内しまなみ海道」を通って出かけました。広島県尾道市と愛媛県今治市を10の橋で結ぶ、しまなみ海道はこの年に開通したばかりで、ここを通るのはもちろん初めての経験。バスの車窓を次々と流れていく海のキラキラと光る青と、点在する島の緑がきれいだったのを覚えています。 道後温泉は兵庫の有馬温泉、和歌山の白浜温泉と並ぶ「日本三古湯」だそうです。聖徳太子が入ったという記録も残っているとか。一番有名なのは明治27年創業の共同浴場「道後温泉本館」で、国の重要文化財にも指定されているそうです。 また松山といえば夏目漱石の「坊っちゃん」。というわけで、道後温泉駅前には「坊ちゃん」の登場人物が登場するからくり時計があります(写真)。朝8時くらいから毎正時と、8時30分、12時30分に、からくり時計がにょきにょきと伸びて、坊ちゃんやマドンナなどの人形が音楽とともに登場します。この10分前くらいからは人がどこからともなく集まってきて、けっこうな人だかりができていました。 このからくり時計は道後商店街の入口にあって、そこから伊予鉄道後温泉駅まで商店街が続いていました。松山といえば「一六タルト」。もちろん買いました。あんこをカステラで巻いたもので、柚子の香りがたまりません。和菓子具合と洋菓子具合がほどよいバランスで、上品な甘さとしっとりとした歯ざわりが最高でした。