松山城や日本三古湯と言われる「道後温泉」でその名を知られる伊予の国、松山。和を存分に意識してしつらえた宿のロビーに入ると、迎えてくれるのは“明治の空”をイメージした青色の天井だ。そしてその奥には、讃岐金刀比羅宮より御霊を正還したという金刀比羅神社が祭られている。歴史ある温泉湯に浸かる有難さや、由緒正しい一社を目の前にすれば、おのずと心も改まる。瀬戸内海で水揚げされた旬の味覚が、そんな旅の風情に彩りを添える。
訪れた人のくつろぎの場となるのは70室を数える純和風の客室と、文明開化がほのかに薫る和洋室だ。和室は温泉旅館らしい造りに美しい色目の調度品や敷物が目を引く。ちょっとした色使いに宿のセンスが感じられる。旅の雰囲気づくりに欠かせない部屋のコーディネートにも注目したい。一方和洋室は、客間に配されたダイニングセットやふすま絵が、和モダンな雰囲気を漂わせている。それぞれに趣向を凝らした個性ある客室をじっくり眺めてみるのもまた楽しい。
その昔傷を負った白鷺が羽を癒したと伝えられる「道後温泉」。無色透明でとろりとした湯は、神経痛や五十肩などに効く。温泉引き湯の大浴場「大師の湯」は内湯だが、広々とした開口部から気持ちの良い外気を感じられる。マッサージチェアは無料。「白鷺の湯」と命名された大浴場は、古きよき日本を彷彿とさせる。浴場に配された如来像や壁面の浮世絵、そして沸々と湧き出る湯が心を満たしてくれるようだ。どちらにもサウナとシャワーコーナーが完備されている。
当地で揚がった海の幸をたっぷり盛り込んだ、まさしく瀬戸内の恵尽くしと呼ぶにふさわしい和食会席が好評だ。旬魚でいただくお造りをはじめ、瀬戸内鯛の兜煮や釜飯、あわびのステーキ。そのほかまろやかな肉質の「伊予牛」を使った石焼きや牛しゃぶなど、地元産の安全・安心な食材を厳選してつくり上げた料理を提供している。数年前からブランド化された宇和島名産のじゃこ天も、この地に立ち寄ったならぜひ味わってみたい一品だ。
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