創業が江戸時代中期にさかのぼる旅館中松屋。その歴史をほうふつとさせるのが、明治3年建築の建物を修復した山ぼうし庵だ。本館からつながる別棟になっていて、木造3階建て。天井に太い梁をむきだしのまま見せている。建築当時、長野県下一円から良材を求めたという豪壮な古民家造りである。客室は3室だけ。欄間にはめられた障子や格子、帶戸、床柱など、いずれもみごと。さらに力強さと高級感があり、特別室に使われている。
会席料理に薬膳の要素を加え「体にいい料理」をめざしている。たとえば朝鮮人参をスープや天ぷら、そして食前酒にも使う。地物の食材にこだわった馬刺しやシシ鍋もあり、山の宿らしい工夫を凝らす。別所温泉の湯で野菜を蒸す「温泉蒸し」や、そば粉のクレープで夏野菜を包み、調味した田舎味噌をつけて食べる料理など、創作料理もいろいろ。プロが選ぶ日本のホテル・旅館で料理部門に入選した料理長が作るものだ。
最上階の7階が大浴場のフロアになっていて、男女別の大浴場「女神」や「夫神」など6ヶ所の浴槽がある。どの浴槽からも眺望はすばらしく、東に開けた景観は眼下に別所温泉街を見下ろし、塩田平と上田市街の向こうに根子岳、四阿山など菅平方面の山々、烏帽子岳や浅間山など標高2,000メートルを超える山々を一望する。温泉は掛け流しと循環を併用している。
長い歴史の宿なので、親子3代にわたるお客様もいらっしゃいます。その思い出を壊さないように、新しいものを求める中で古いものを守りたい。館内で古来の伝統を楽しんでください。(若女将の土井恭子さん)
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