創業80余年の歴史を誇る割烹旅館若松は、重厚な数寄屋造りが格式を感じさせる料理自慢の宿。引き戸を開けて館内に足を踏み入れると、磨きこまれた天然木の玄関から奥へと廊下が続いている。昭和29年には昭和天皇も滞在されたというだけに、格調高い趣はまるで迎賓館。本館・新館あわせて24の客室はすべて海に向いて造られており、杉の皮葺き天井や繊細な組子の入口、さりげなく置かれた調度品が高級な安らぎを与えてくれる。
写真は玄関前にある源泉の湧く東屋。創業以来、湯元として57.6度の源泉が尽きることなく湧きでている。噴出温度が高いために加水をしているが、やや塩辛い湯は浴後も体が冷えず、万病に効くと評判が高い。望洋浴殿という名が冠せられた浴場は女性用が「花のゆ」、男性用が「月のゆ」。大型温泉旅館に慣れた目で見ると、決して広いといえない浴場だが、これは「完璧に手入れが行き届く大きさ」だから。
館内の空気を格調高いものにしている意匠の一つが組子。2か所ある浴場の仕切りや各客室のエントランス部分に使われている。1本の釘も使わずに、細く割った木に溝や穴、ホゾを施して組みつけしていく日本古来の伝統工芸。0.1ミリ寸法が違うだけでも組みつけができなくなるほど繊細な職人技だ。当然ながら館内に配された組子はすべてデザインが異なるもので、これだけの作品を一堂に見られるのは貴重な体験といえる。
館内ではところどころに配置してある調度品、職人仕事が冴える内装をご見学ください。四季折々の魚介類を使った懐石料理はお部屋に一品ずつお運びします。ゆっくり時間をかけて、北の味覚と包丁技をご堪能いただけます。(営業の川股政喜さん)
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