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ロッキングチェアでくつろぎの時間を過ごす ~おやど 森の音(山形県)~

玄関に入ると、赤々と燃える暖炉と北欧チェア。
手になじむコーヒーカップは陶芸作家の手づくりの作品。

ラウンジの暖炉を前にチェックイン ≪写真:野添ちかこ≫

ラウンジの暖炉を前にチェックイン ≪写真:野添ちかこ≫

2016年8月25日、かみのやま温泉にオープンした「森の音」はかみのやま温泉の老舗旅館、古窯が企業の保養所を買い取り、リニューアルオープンした全14室の大人のための隠れ宿。従業員教育などおもてなしに定評のある古窯イズムを継承しつつ、「小さな宿にしかできないこと」を考え、天然素材にこだわったナチュラルテイストの空間づくりがされています。

タオルや館内着は肌にやさしい綿やジャージ素材。床はナラの無垢材、オイルは蜜蝋。壁は漆喰。ソファの横に置かれた一枚板のテーブルは、古窯社長の知人からのいただきものの無垢板を加工した一点もの。

(右上)ロッキングチェアでゆったり (左上)手づくりチーズケーキがウェルカムスイーツ (左下)一枚板のテーブル (右下)真鍮のルームキー ≪写真≫野添ちかこ

(右上)ロッキングチェアでゆったり (左上)手づくりチーズケーキがウェルカムスイーツ (左下)一枚板のテーブル (右下)真鍮のルームキー ≪写真≫野添ちかこ

木の温もりを演出する一方で、客室に電話は置かれていません。

こちらが外線、内線電話代わり。飲み物の注文もできちゃいます ≪写真:野添ちかこ≫

こちらが外線、内線電話代わり。飲み物の注文もできちゃいます ≪写真:野添ちかこ≫

チェックイン時に渡されるタブレット端末が内線・外線電話の代わりに。さらに、館内平面図や宿泊約款を見ることができるほか、ドリンクメニューを端末で注文できるという最新型のシステムが導入されているのです。お宿の進化形を見た思いがしました。

 ライブラリーでゆったり本を読む幸せ

貧乏性の私は、宿でゆったりすることができない性分なのですが、この宿では不思議と椅子に座ってのんびり、雑誌を開いて眺めていました。

北欧のアンティークチェアや山形が誇る天童木工のロッキングチェアなど、さまざまな椅子が置いてあるので、つい座り比べをしてみたくなります(笑)。

2階のラウンジにはさまざまな椅子が並んでいます ≪写真:野添ちかこ≫

2階のラウンジにはさまざまな椅子が並んでいます ≪写真:野添ちかこ≫

1970年代の『暮しの手帖』があったり、『自休自足』という古民家などで暮らす事例を紹介している本、『天然生活』の本などを眺めていたら、わたしもいつか田舎暮らしをしてみたい――。そんな気分になりました。

ラウンジでこんな本を読むのも楽しい ≪写真:野添ちかこ≫

ラウンジでこんな本を読むのも楽しい ≪写真:野添ちかこ≫

館内に掲示されている案内板のサインも、客室の鍵も、かごバッグもシンプルでセンスの良さが感じられます。客室の鍵は真鍮で作った特注品。

館内のサインやアメニティにもセンスが光ります ≪写真:野添ちかこ≫

館内のサインやアメニティにもセンスが光ります ≪写真:野添ちかこ≫

通常の旅館だったら書画が飾られることの多い床の間には草木染めのリネン、季節の花は生け花ではなくて、アジアンリゾートのようなドライフラワーが飾られています。こんな自由な発想の宿だったら、一体どんな料理が出てくるのか? ワクワクしながら食事処へと向かいました。

 かみのやまワインとともに創作料理を味わう

夕食は、ワインの産地ならではの、ワインに合う創作和風料理です。

この日のメニューは、森の音のアミューズ6品(赤ピーマンのムース、山形地鶏のレバーペースト、桜のチップで燻した山形牛の燻製ハム、きのこ煮、黒ゴマ豆腐、もって菊のサラダ仕立て)、松茸の土瓶蒸しから始まります。

森の音のアミューズ6品≪写真:野添ちかこ≫

森の音のアミューズ6品 ≪写真:野添ちかこ≫

ブナの木でスモークされたサーモンとチーズのお皿は蓋を外すと、モクモクと白い煙が立ち上る演出もされていて面白い。

あら、びっくり! スモークされたチーズ ≪写真:野添ちかこ≫

あら、びっくり! スモークされたサーモン&チーズ ≪写真:野添ちかこ≫

「山形牛の西京焼き」はふろふき大根の上に鎮座し、左右に豆腐と紅花麩の田楽、中央にはオレンジのマイクロトマトがちょこんとかわいらしく添えられています。

緑のお皿が食材を引き立てる ≪写真:野添ちかこ≫

緑のお皿が食材を引き立てる ≪写真:野添ちかこ≫

「甘鯛のポアレ」のお皿には彩り野菜がたっぷりとのっています。

ポアレ ≪写真:野添ちかこ≫

甘鯛のポアレ ≪写真:野添ちかこ≫

かみのやまワインで仕上げた「ほほ肉の煮込み」は口の中でホロリと崩れる味わい。

そして、お食事は釜で仕上げた鶏牛蒡の炊き込みご飯。お米はつや姫です。

スイーツはカシスとバニラアイスに上山産のシャインマスカットとピオーネが添えられ、最後までおいしくいただけました。器使いがうまくて一品一品が芸術品のように決まっています。和洋両方の要素を取り入れたお料理、おいしくいただきました。

さて、お風呂はというと、「陽」と「月」と名付けられた男女交代制の大浴場に、無色透明のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉が満たされています。「月」の露天風呂からはその名の通り夜空の月や星を眺めることもできます。

こちらは「陽」の湯 ≪写真:野添ちかこ≫

こちらは大浴場「陽」 ≪写真:野添ちかこ≫

全館禁煙、中学生以上の利用限定ですので、何もせず、静かにゆったり過ごしたいときにぴったり。この日も一人宿泊の男性のお客様がいらっしゃいましたが、おひとり様もくつろげる雰囲気です。

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【番外編】女将肝いりの菓子工房へ

さて、古窯の前にある「菓子工房KOYO」に立ち寄りました。こちらは古窯女将の佐藤洋詩絵さんがずっと作りたかった洋菓子のお店だそうで、2014年にオープン。

菓子KOYO ≪写真:野添ちかこ≫

菓子工房KOYO ≪写真:野添ちかこ≫

ショーケースにカステラやプリンなどが並んでいます ≪写真:野添ちかこ≫

ショーケースにカステラやプリンなどが並んでいます ≪写真:野添ちかこ≫

名物「窯プリン」(カスタード、抹茶、ショコラなど3種各333円税別)、季節のプリン(11月はかぼちゃ、12月はラ・フランスなど)、「窯カステラ」(1000円税別)などが人気だとか。女将おススメは「無花果と胡桃のエンガディナー」(180円税別)です。

菓子工房KOYOのスフレ。店内でいただけます ≪写真:野添ちかこ≫

菓子工房KOYOのスフレ。店内でいただけます ≪写真:野添ちかこ≫

カキ、バナナ、シャインマスカットなど果物王国山形ならではのフルーツがいっぱいです。パンプキンクリームも甘さ控えめ。かみのやま散策するときにはカフェでお茶もできます。

おやど 森の音

  • 山形県上山市河崎字反田848
  • 全14室
  • IN 15時/OUT 10時
  • 1泊2食19,000円(消費税・入湯税別)~
  • 日帰り入浴 不可

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