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旅行トップ > 小林しのぶ 全国駅弁ガイド > 駅弁たべりんぐとらべりんぐ 「青森、岩手・東北本線、八戸線、三陸鉄道の旅」
 

しのぶ流 駅弁たべりんぐとらべりんぐ

取材日2008年6月
第13回 東北・青森、岩手編 駅弁の味と人との出会いがつなぐ北東北「青森、岩手・東北本線、八戸線、三陸鉄道の旅」 盛岡 宮古 久慈 八戸 野辺地 青森
青森〜八戸久慈〜盛岡今回の駅弁リスト
今回は、2日間に渡り北東北を食べ歩きます!
今回は、2日間に渡り北東北を食べ歩きます!

青森駅に降り立ったのは久しぶりだ。それも夏の青森は、10年前にねぶた祭りを見に行って以来。しんしんと雪が降り積む青森の街って叙情的だけど、夏の青森は街も人もどこかエネルギッシュで情熱的。だからあんなにパワフルなねぶた祭りが生まれるんだろうなあ。
夏祭りの季節はもう目の前! 駅弁だって夏仕様だ。では青森駅から、北東北をぐるり食べ歩くことにしよう。

青森
青森
夏祭りのペーパークラフト付き新作駅弁を発見!

青森駅の駅弁売店は、構内の土産物店が並ぶ一角にある。「お〜、あったあった!」とまず確認したのは「とりめし」と「帆立釜めし」。もう何十年も前から親しまれている駅弁で、かつて青森の駅弁といえば、この2つが圧倒的代表駅弁だった。食べなくても目をつぶればすぐに味が舌の上によみがえる。ここは2つの駅弁を食べたつもりで、新作の「逸杯辣星」を買うことにした。この「逸杯辣星」、「いっぺえらっせい」と読む。“いっぺえやっか?”じゃなくて、ねぶた祭りの掛け声である“ラッセラー ラッセラー”と“逸品一杯”を組み合わせたらしい…が、やっぱり私には“いっぺえやっか?”に見える。ま、いっか。
内容は小箱が二折で、ひとつには錦糸卵と陸奥湾産ホタテ、トビコ入り。もうひとつには、十和田産のガーリック豚南蛮みそ焼きやゴボウ、長芋などが入っている。青森の海の幸、山の幸が詰められていて、子供2人で一折りずつ食べるのにちょうどよい量かも。でも、この駅弁の楽しみは実は食後にある。なんと青森ねぶた、弘前ねぷた、五所川原立佞武多 (たちねぷた)の青森を代表する3大夏祭りのペーパークラフトが、おまけに付いているのだ。組み立てれば立派な祭りジオラマのできあがり。駅弁よりこっちのほうが楽しい…なーんて言ったら調製元に失礼ですよね、ごめんなさい。

ひさしぶりに降り立った青森でさっそくゲット!ひさしぶりに降り立った青森でさっそくゲット!

お弁当のおまけに付いてくる青森の3大夏祭りのペーパークラフトの例。お弁当のおまけに付いてくる青森の3大夏祭りのペーパークラフトの例。

逸杯辣星逸杯辣星

野辺地
いつまでも残しておきたいローカル線の美味しい駅弁
野辺地

青森からは特急白鳥で野辺地まで。あっという間に到着した。野辺地は東北本線と大湊線の接続駅で、大湊線に乗り換えれば陸奥湾に沿って下北半島を北上する。夏の下北半島、いいだろうなあ…。乗り換えたい気持ちをよそに、駅弁売店を探すと、待合室の中の駅そば売店に、名物の「とりめし」が5個ばかり積んであった。以前はホタテの駅弁もあったのだが、売店のお姉さんに尋ねると、いまは「とりめし」のみの販売だそう。残念だなあ、ローカル線のうまい駅弁がどんどん減っていく…。でも、この「とりめし」は抜群に素晴らしい。ご飯の上に卵と鶏のそぼろを敷き詰め、さらにその上に煮鶏のスライスが4〜5枚。どれもしっかりした、やや濃い目の味付けで、それらが水分の多いもっちりした白飯によく合うのだ。駅前の巨大常夜灯の下に備え付けられたベンチに座って、太陽の下で「とりめし」を食べ、駅に隣接する観光協会に立ち寄って、野辺地の土産物なんぞを物色し、いざ八戸へ。まだまだ胃袋には余裕がある。

野辺地駅前にて。青空の下、食べる駅弁はまた格別です。野辺地駅前にて。青空の下、食べる駅弁はまた格別です。

とりめしとりめし

八戸
八戸
和牛も海の幸も満載! まだ見ぬ新作駅弁にも夢が膨らみます
美しい水田が広がっていて、まるで緑色の海のよう。
美しい水田が広がっていて、まるで緑色の海のよう。

野辺地から八戸までは、普通列車でのんびりと。ちょうど下校時なのか、高校生がたくさん乗っている。車窓に広がるのは緑の水田。それはそれは美しく、どこまでも続いていて緑色の海のようだ。秋になったら黄金色に染まるんだろうな、そんな風景も見てみたい。
やがて民家がポツポツと現れ始め、街が見えてくると八戸駅に到着。新幹線が通うだけあり、立派な駅舎だ。駅弁の売店は、新幹線改札口の中とホーム、改札口外のコンコースなどあちらこちらにある。ひと通り巡って、買ったのは十和田湖和牛の「和牛めし」「海弁」をゲット。「和牛めし」は、すき焼き風にシラタキ、ゴボウと煮た和牛をご飯の上にのせてあり、どこかエスニックな香りがする。肉がやわらかくてうまいのはもちろんだが、付け合せの茶碗蒸し風卵豆腐とシジミの佃煮の味のよいこと! どちらもなかなか駅弁には入らない惣菜だし、スイーツのリンゴゼリーもあっさりとうまかった。う〜ん、なかなかいけるんでないかい? この駅弁。
もうひとつの「海弁」は、サバ、イカ、ホタテ、サケなどなど海の幸をぎゅーっと詰めた幕の内弁当。ちなみに山の幸を詰めた「山弁」もあるが、やはり八戸は海の町。「海弁」を選んでしまった。食べ応え十分で満足じゃあ〜。ところで、この「海弁」は駅前の「吉田屋」が調製元。実は「吉田屋」の社長・吉田広城さんとは以前からの顔見知り。八戸に来て、挨拶をしないわけにはいかない…とアポなしであったが訪ねてみると、運良く社長がいらっしゃった。しばし、社長室でひそひそ話…によると、なになに? これから続々と新作駅弁が出るそうな。
しかも、とんでもない駅弁が!! あ〜楽しみじゃ。皆のもの、お待ちくだされ、ふふふ。
1日目はこれにて終了。吉田社長に市内のうまい寿司屋を聞いて、そこに直行したのは言うまでもない。

和牛めし和牛めし

海弁海弁

調製元である吉田屋の社長、吉田広城さんと。「え? なになに? 新作駅弁が出るとな?」調製元である吉田屋の社長、吉田広城さんと。「え? なになに? 新作駅弁が出るとな?」

写真:吉田健太郎
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